赤い流れ星3
「兄の俺から見て、美幸はシュウのことが好きなんじゃないかと思うんですが、どう思われますか?
美幸にシュウは合わないでしょうか?」

「美幸ちゃんがシュウのことを?」

高坂は驚いたような、困ったような表情を浮かべた。



「……ケースによるかな。
ただ付き合うだけなら、それほど問題はないかもしれない。
だけど、その先のこと…たとえば、結婚なんて話になったら、それは大変だぞ。
真樹子がそんな話をゆるすはずがない。
ただでさえ、ホストとの結婚を許す親は少ないんだ。
真樹子は、特にそういう商売を嫌ってると思う。
俺がホストをしてることを知ったら、致命的だろうな。」

それは聞かなくてもわかっていることだった。
楽天的に見える高坂でも、さすがにそれは同じか。
笑って流してくれれば嬉しかったのだけど。



「じゃあ、美幸とシュウは、結ばれることはないということでしょうか。」

「そりゃあ、二人で駆け落ちでもすれば話は別だろうけどな。」

確かにそうだ。
二人に未来があるとすれば、それしかない。
そして、孫でも出来れば、母さんの気持ちも少しはほぐれるかもしれない。
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