赤い流れ星3
タカミーさん、最近、姿を見ないと思ったら、フランスに行ってたんだ。
最近は美容院も、タカミーさんの店は避けてたからなぁ。
避けてたっていうか、タカミーさん避けのために、私達は恋人の振りなんてしてたから、さすがに申し訳なくて行けなかったんだよね。



「タカミーよ、和彦さんのことは聞いたかな?」

おじいさんが意味ありげに微笑む。



「カズの何をよ?」

「実はね、カズ、結婚したんだよ。」

「アッシュ!」

兄さんがアッシュさんを睨んだ。



「な、なんですって!?カズが結婚?
相手は野々村さんなの!?」

「そうじゃよ。それだけじゃないんじゃ。
子供ももう生まれたんじゃよ。」

「え、えぇーっ!
カ、カズに子供が!?」

「すっごく可愛い双子なんだよ。」

「な、な、な……」

タカミーさんは、完全にパニックだ。



「ひ、酷いわっ!私がいない間に、そ、そんなこと…」




(ひっ!)



タカミーさんが、怖い顔で私を睨む。



「美幸ちゃん!まさか、あんたも結婚したんじゃないでしょうね!?」

「わ、私はそんなこと…」



「誰だ、誰だ?招待してないのに無理やり入って来た奴は。」



「シュウ!!」

タカミーさんは、シュウさんに抱き着いた。

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