赤い流れ星３
でもきっと、カズさんは雰囲気的にチャラかったから、真樹子さんは気に入らなかったんだろう。



「俺があまりにしつこいから、真樹子もついに根負けしたんだ。
ある日、ようやく話を聞いてくれた。」

「カズさんの粘り勝ちですね。」

「まぁ、そんなところだな。でも、いざ話してみると、そんなに嫌な奴ではないとわかったみたいだ。」

「良かったじゃないですか。」



カズさんは、見た目はチャラいかもしれないけど、筋の通った人だし、男気もある。
内面的には魅力的な人物だから、真樹子さんも惹かれたんじゃないかな。



「そのうち、俺たちは付き合うようになった。
だけど、妊娠したと聞いた時はさすがに驚いたよ。
別に遊びだったわけじゃないけど、どうしたら良いのか、俺は焦った。
だけど、真樹子は焦ることもなかった。
肝のすわった女だと思ったよ。」

高校生の時にそんなことになったら、そりゃあ普通なら驚いて戸惑うだろう。



「真樹子さんは、産むことを決断したんですね。」

「そうなんだ。真樹子はすぐに親に話して、俺と結婚すると言ったんだ。
あの時は、本当に焦った。
真樹子の親からもさんざん罵られたからな。
でも、真樹子は動じなかった。
親から何を言われても、結婚して子供を産むことを決意していた。」

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