赤い流れ星３
「本当に今回も早かったよ。
もう一週間も経ったなんて嘘みたいだ。
今回は、和彦の奥さんや子供達共会えたし、良かったよ。
和彦、奥さんと子供達を大事にしろよ。」

「もちろんですよ。」

「そうだな。和彦ならきっと大丈夫だ。」

にこにこしてるカズさんを見てると、おかしな話だが、俺はジェラシーみたいなものを感じていた。
今までカズさんは俺の父親みたいな人だと思ってたけど、本当の息子のカズが結婚して子供が出来たら、やっぱり俺よりカズの方が可愛いんだろうな、なんて、そんな子供じみたことを考えて妬いてしまった。



馬鹿だな…
そんなこと、当たり前なのに。
実の子が可愛くないはずがない。



「この次は、シュウの番だな。」

「え？」

「だから、シュウもそのうち結婚するだろ。」

「俺なんかまだまだですよ。
つい最近、店を持ったばかりなのに、結婚だなんて…」

カズさんは俺を見て、そして美幸を見た。



「美幸ちゃん、シュウがなかなか結婚出来なかったら、美幸ちゃんが結婚してやってくれないか？」

「えっ！？」

美幸は目を丸くして、固まっていた。



「カズさん、なにつまらないこと言ってるんですか。
美幸ちゃんは真面目なんだから、そんなこと言ったら本気にとってしまいますよ。」
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