赤い流れ星3
「……決まりだな。」

「え?決まりって?」

「だから、おまえと美幸ちゃんの結婚だよ。
式はいつにする?
美幸ちゃんは、やっぱり早い方が良いのか?」



やっぱり早い方が良いのか?



高坂さんのその言葉に、どきりとした。



まさか、高坂さん、知ってるの?
だから、そんなことを?



込み上げて来る熱いものを堪えて、私は深く頷いた。



「よし、わかった。
それなら早くにしよう。」

「ちょっとカズさん、何言ってるんですか?」

「出来れば今月。
遅くとも来月にはしよう。」

「和彦、急なことで難しいかもしれないが、準備してやってくれ。
そうだ、ついでにお前達も一緒に式をあげたらどうだ?」

「でも、子供が…」

「その日だけ、シッターさんを雇えば良いじゃないか。」



話はどんどん進んでいく。
シュウさんは相変わらず、困ったような顔をしている。
そりゃそうだよね。
私も本当に良いのかな?って、迷いはあるにはある。
でも、結婚したら、シュウさんの面倒がみてあげられる。
シュウさんは相手が私じゃ物足りないかもしれないけど、そこは我慢してもらおう。
だから、結婚しかないんだよ。
どさくさに紛れて、結婚するしかないんだよ。
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