赤い流れ星3
結婚式は明後日だけど、なんか早くに婚姻届けを出したくて早めに来た。
だから、なんとなく、ほっとした気持ちもあるのも事実。
戸籍上はもう夫婦だ。
住む所はどうするんだろう?
まだ何も決まってないけど。



「あの…シュウさん…」

「なんだ?」

「え?あ、あの…そ、そろそろ行きましょうか?」



シュウさんの顔を見たら、なぜだか住む所について訊けなくなった。
シュウさんの方から言ってくれるのを待とう。







「じゃあな。」

「は、はい、ありがとうございました。」



おじいさんの家の前まで送ってもらった。
ここで暮らすのもあと少し。
すごく住みやすい所だったから、ちょっと残念。



(あっ!)



もうシュウさんと結婚したってことは…
もしかして、これからは私が家事をやらないといけないってこと?



(えーっ!?)



どうしよう?
掃除や洗濯はなんとかなるとしても、料理なんて出来ないよ。
毎日、お惣菜や冷凍食品なんて出したら、シュウさん怒るかな?



シュウさんのために結婚したつもりだったけど、私にはほとんど出来ることがないということを痛感した。



だめ、だめ!
こんなことで落ち込んでたら。
頑張らないと!
出来なくても諦めちゃだめだ。
なんとかしなくちゃ!
< 744 / 761 >

この作品をシェア

pagetop