赤い流れ星3
(わぁ……!)



料理のサイトをのぞいてみたら…
たくさんのレシピが、動画付きで紹介されていた。
それを見ていたら、私にも出来るんじゃないかって気がしてきたよ。
それに、カレーとか肉じゃがは学校でも習ったし、スパゲティは茹でてソースをあえるだけ。
うん、私にも多分何かは出来る。



そう思ったら、なんだか肩の荷が降りたような気がした。
シュウさんに残された時間は短いんだから、私ものんびりはしてられない。
頑張らなきゃ!



夜は、珍しくおじいさんが早くに帰って来て、久しぶりに一緒にご飯を食べた。



「あのね、今日ね、婚姻届けを出して来たんだ。」

「なんと!そうなのか。
それはめでたいのう。
良かった、良かった。」

おじいさん、涙ぐんでるよ。
そんなに嬉しいのかな?
私のこと、孫みたいに思ってくれてるのかな?



「ありがとう、おじいさん。」

「幸せになるんじゃよ。」

「……うん。」



シュウさんとは長くは一緒にいられない。
そう思ったら、涙が出そうになって来た。



その日が来たら、皆、きっと、びっくりするよね。
悲しむよね。



でも、これだけは言えない。
知ってるのは、シュウさん本人とジョーさんと私だけ。
あぁ、そうだった。
ジョーさんも、辛いよね。
今までコロッと忘れてたよ。
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