赤い流れ星3

side シュウ

ついに、結婚式がやって来た。
緊張なんてしてないつもりだったのに、当日になるとなんとも言えず、胸がいっぱいになってしまった。
自分でも不思議なんだけど…
美幸のことが、どうにも愛しくて…
結婚出来たことが、幸せでたまらなかった。



何故だ?
俺は、やはり美幸に惹かれていたのか?
なぜ、こんなにも幸せなんだろう?
この満足感みたいなものが、自分でもとても意外だ。
こんな気持ちは初めてだ。



自分の感情が理解出来ないまま、結婚式が進んで行く。
神父の前で、結婚の宣誓をして、指輪を交換する。
そして、美幸の唇に口付けた時…俺の頬を一筋の涙が伝った。
なぜだ?
一体、これは何の涙なんだ?
まるで、心が震えるような深い感動が体を突き抜けていた。



ふと見ると、美幸も涙を流していた。
結婚式というのは、そういうものなのか?
涙を流す美幸を、俺はたまらず抱き締めた。
美幸のことが愛しくて愛しくて、どうにかなってしまいそうだった。
客たちから、拍手や歓声が湧き上がる。
皆は、これを演出だとでも思っているのか?
違うんだ。
俺は今、自分の気持ちをコントロール出来ないだけなのに。
それほど、美幸が愛しくてたまらないんだ。
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