赤い流れ星3




「おはよう、ひかり。」

「あ、お、おはよう。」



何も身に付けてないことに気付いて、私は思わず身を固くした。



「……ひかりって、呼んでも良いかな?」

「え?」

「なんか、落ち着くんだ、ひかりの方が。」

「は、はい。」



そういえば、昨夜も「ひかり」って呼ばれてたような気がする。
私も、その方がしっくり来るんだよね。
不思議だな。



シュウさんの仕事があるから、新婚旅行は、二泊三日の国内だったけど、すごく楽しい旅行だった。
私は今まであんまり旅行をしたことがなかったって言うのもあるかもしれないけど、やっぱり一番はシュウさんと一緒だからだろうな。



普段は見ることのないような綺麗な風景を見て、美味しいものを食べて…
本当に楽しかったよ。



帰って来た先は、シュウさんの家。
これからは、ここで暮らして行くんだね。
旅行中にも家のことを話したけど、シュウさんが今の家を気に入ってるみたいだから、そこに住もうって言ったんだ。
広さ的には、私が来ても全然大丈夫そうだったから。
初めて来た家が、これからの住処だなんて、なんか面白いね。



「ひかり…改めてよろしくな。」

「こちらこそ、よろしくお願いします。」



これからどんなことがあるかわからない。
いつまで一緒にいられるかもわからない。
だけど、どんなことがあっても、私は負けない。
心の底から、そう思えた。



~fin.
(でも、もうちょっとだけ続きます。)
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