【短編】愛して欲しい。
『なぁ、抜けね?』
自己紹介が済んだ後、席替えをした俺は莉衣の隣に座って言った言葉。
一瞬、驚いた顔をした莉衣は頷いたのを見て俺は席を立ったんだ。
外に出て煙草に火を吐けたと同時に、中から出て来た莉衣に驚いた。
本当に来たんだ。
とかじゃなくて、
早くね?
って。
合コンで女を呼び出すのとか正直初めてで。
こんな早くに2人も抜けていいわけ? って思ったんだけど。
『どうしたの?』
それを当たり前かのように言う莉衣に、押された。