【短編】愛して欲しい。
飲む気だった俺は当然車で行ってない。
タクを捕まえて、何となくで俺の家に行く事になって。
で!
ヤッちまったんだ。
いや、これにも理由があってだな。
掴めない雰囲気を持つ莉衣に、どうしていいかわかんねーし。
合コンで会った女を部屋に入れるとか初めてだし。
その前に、女を部屋に入れるのもあんま好きじゃないから普段は入れたりしねぇのに。
俺、そっこうで入れちまってるからっ。
コーヒーを飲む莉衣の隣で、ビールを飲み続ける俺。
変な緊張感と不慣れな行動に、酔いは早くて。
『なぁ、何でそんなつまらなさそうな顔して合コンとか行ってんの?』
『誘われたから』
『ふーん。で、楽しい?』
『誰かと居れば、一人よりは楽しいから』
すげぇ寂しそうに、笑った顔に……
堕ちた。