腹黒女の初恋



「体育館裏なら、大丈夫だと思う」


「……なにがあったの?」


「今日の朝、1番早く来た女子が黒板に貼られてたって……」


「手紙?」


「俺へのラブレターだった……」


「ラ…ラブレター!?」


私はつい大きな声で反応してしまった…

だって、表野は昨日来たばっかりだったから……


イケメンってわけでもないのに……


「……これを見た、君の友達が泣いて帰っちゃったんだよ」


あ……

友達ってKのことかな……。


「私じゃない」


「残ってたから疑われてる」


「……」


「大丈夫」


表野は、うつむいている私を

そっと抱きしめて


「俺は信じてるから」

「浦崎は、そんなことするやつじゃないって」


っと、優しく励ましてくれた



そのとき、私はホットした


なんでかわかんないけど


涙がでそうになって

こらえた


こんな気持ち

初めてだった……

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