春色デイジー
今まで補習なんていう鬼畜なものが無かったことが、唯一の救いであったのに。その望みすら絶たれてしまった。
バイトのシフト変更してもらわなきゃな、という回避することよりも補習前提の自分自身の思考回路にほとほと呆れる。頑張れ自分、と僅かながらの鼓舞はきっと意味を成さない。
と、バイトという言葉に現実に引き戻される。
先生の存在を無視するかのように、扉を開けて一歩踏み出した時、
「ま、気を付けてね」
「(何に!)」
安全を気に掛けてくれたのか、学校側にバイトのことがバレないようにということなのか、それとも補習のことか、それとも……。危険因子が多すぎて、対象物を測りかねた。
「お邪魔しました、」
振り返ることなく、またおいでーと間延びした先生の言葉を途中で遮るように扉を閉めてやった。ちょっとだけ、すっきりした。
バイトのシフト変更してもらわなきゃな、という回避することよりも補習前提の自分自身の思考回路にほとほと呆れる。頑張れ自分、と僅かながらの鼓舞はきっと意味を成さない。
と、バイトという言葉に現実に引き戻される。
先生の存在を無視するかのように、扉を開けて一歩踏み出した時、
「ま、気を付けてね」
「(何に!)」
安全を気に掛けてくれたのか、学校側にバイトのことがバレないようにということなのか、それとも補習のことか、それとも……。危険因子が多すぎて、対象物を測りかねた。
「お邪魔しました、」
振り返ることなく、またおいでーと間延びした先生の言葉を途中で遮るように扉を閉めてやった。ちょっとだけ、すっきりした。