Only

「輝おはよー!」

優奈があたしに手を振りながら駆け寄る。


「おはよ!昨日はありがとね♪」

「いやいや、とんでもない♪
お?あげたカバー、付けてくれてるんだ!」

優奈の視線の先にはiphone。

「当たり前じゃん!」

「嬉しいわあ♪今日は彼氏の家デビュー頑張って!!」

今日の放課後かと考えると、ちょっと緊張してきた。

デビュー……ね。

さすがです、優奈様。


学校に着くと、教室にはもう光がいた。

そして、光の隣には大地が座ってる。

…大地がこっちのクラスに来るなんて珍しい。


「あれれ??だいち、こっちのクラス来るなんて珍しいね!どしたの??」

「おー、おはよっ!いや、今日輝の誕生日だろ??だからお祝いの言葉を、と思って」

「ありがとう~わざわざそれだけのために~…」

「まあね。うちのマネージャーさんに。誕生日おめでとう!」

差し出されたのは小さな箱。


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