Only
何も知らないあたしには、お義母さんの行動が理解できなかった。
「…帰ったらどうするの?」
控えめに、光に問いかける。
「大丈夫、俺のことは気にすんな。ただ…母さんの事は、詳しく聞く。」
「そっか……本当のこと、知りたいもんね」
「おう…」
優しくあたしの頭を撫でる光。
その時少し空気が変わって、光が何か話したい事があるんじゃないかと、直感した。
すると、光の口から思いもよらぬ一言が飛び出した。
「俺の父さんと母さん……離婚するんだ」