Only

制服をハンガーにかける。

一人になると、どうしても思い出してしまう、お義母さんの怒鳴り声。

あたしは、あの人に、何をしてしまったのだろう?

あそこまで否定される…理由を知りたい。


“君のお母さんとは昔…付き合っていたんだ。”


ふと、お義父さんの言葉が頭に浮かんだ。

……お母さんに、聞いてみようかな。

今頃光は、きっと真実を聞かされているんだろう。

深くは問い詰めずに、サラッとでいいから聞いてみよう。

そう決めて、一階へと下りて行った。


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