Only
電話から数十分もしないうちに家に来てくれた優奈。
あたしの瞼を見て、その腫れ具合に相当驚いたようで
「あらら…結構泣いたのね…」
と苦笑した。
それから、全てを話した。
再婚のこと。
光の両親のこと。
別れた時のこと。
忘れなきゃダメだって分かってても、好きだって事……
「…そっか。辛かったね輝……
でも何で光君は、そんなアッサリと言えたんだろうね…」
「分かんない。それが一番…辛い」
光が、どう思ってるのか、全く分からない。
気持ちが読めない。
もうあたしの事はどうでもよくなったとしか、思えない。
だって……少しでも好きなら、
別れることを
ためらうでしょう?