Only

「さっき、光に告白されて…断ったけど、強引に『付き合え』って言われてね…それで…」


…この人の発する言葉の一言一言が、銃弾みたい。

あたしの心を砕いていく。

そして留めの一発が

「付き合うことになったの」


撃たれた。


…付き合うことになった?

……光が?

この子に、告白したの?

強引に?

嘘……だ。

だってあたし達、別れてから1週間しか経ってないよ……?

そんな、軽い人だったの?


嫌だ。

信じられない。

信じたく……ない。


涙が溢れそうになるのを堪える。

下を向いたらダメだ。

絶対泣いちゃう。

「へーおめでとう。だから何?」

大地が興味無さげに言うと。

「別に、どうってことないけど?ただ、光に未練ありそうだったから、報告しただけ。飯尾さん、未練無さげだし、安心した♪」

怪しい笑顔でそう言って、美少女は教室を出てった。


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