Only

「無理すんなよ?」
大地はそう言って俺の肩をぽんぽんと叩いてから

輝の方に行った。


…二人が楽しそうに話してる。

俺にはあんな表情見せねーのに。

完璧に嫉妬してる、俺。

俺に嫉妬する権利なんか無い。

彼氏でも無いのに何嫉妬してんだよ俺…


今日のメニューも終えて、片付けの指示が入る。

ボールを片付けようと倉庫に入ると、

輝がゼッケンの籠を棚に上げようとしていた。


ただ、女子にしては身長が高い輝でも
棚には届かないらしく、一人悪戦苦闘している。


…可愛い。


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