Only

二人が店に入って5分しないうちに大地が出てきた。

慌てて偶然を装おう俺。

「お、光じゃん!ちょうど良かった、一人?」

「おう」

「俺、母さんに買い物頼まれてんのすっかり忘れててさ、もう遅いし、輝を家まで届けてやってくんない?」

よっしゃああああ。

心の中でガッツぽーーず。

「別にいいけど」

「じゃ、頼むわ」

そう行って大地はスーパーの方へ走ってった。


「行くぞ」

キョトンとしている輝に声をかける。

…輝の右手には見覚えのないリストバンド。

確かさっき大地もしてたような…

大地が買ったのか?

アイツ、何手ぇ出してんだよ。


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