さくら町ゆめ通り商店街~小さなケーキ屋さん~
「学校はやめんでいいが、学校が終わったら、さっさと帰ってきて、店を手伝え。
学校が休みのときは、店に出ろ。アルバイトをやとう余裕がないからな。お前が働け」

父の目は、据わっている。

無駄だとは思いつつも、一応聞いてみた。

「あの、バイト料……なんてものは、やっぱ……」

「金が、ない」

それだけ言うと、父は中断していた昼ご飯を、また食べはじめた。




< 11 / 211 >

この作品をシェア

pagetop