さくら町ゆめ通り商店街~小さなケーキ屋さん~
あたしは、潤一さんと二人でダイニングキッチンでレッスンの終了を待つことになった。
「『シティ・タイムズ』、読んだよ。実可子ちゃんのお父さん、素晴らしいね」
「あれは、ちょっと大げさなんです」
「お父さんがブランドになりそうだね」
「父が、ですか?」
潤一さんはうなずいた。
「よく、産地直送の野菜なんかに、農家の人の写真がついてるだろう?
『わたしが作りました』とかって。あの感覚」
「あ、わかります。それ。でも、あの怖い父ですよ。買う人いますかね」
「写真をつけるというわけではなく、頑固オヤジとか、パパ重蔵とか」
「パパ重蔵!」
思っただけで笑える。
「『シティ・タイムズ』、読んだよ。実可子ちゃんのお父さん、素晴らしいね」
「あれは、ちょっと大げさなんです」
「お父さんがブランドになりそうだね」
「父が、ですか?」
潤一さんはうなずいた。
「よく、産地直送の野菜なんかに、農家の人の写真がついてるだろう?
『わたしが作りました』とかって。あの感覚」
「あ、わかります。それ。でも、あの怖い父ですよ。買う人いますかね」
「写真をつけるというわけではなく、頑固オヤジとか、パパ重蔵とか」
「パパ重蔵!」
思っただけで笑える。