さくら町ゆめ通り商店街~小さなケーキ屋さん~
午後から、父は配達に出かけた。

母はケーキ作りの仕事がある。

あたしは、だらだらしてはいられない。着替えて店に出た。

いつも、家にいるときは店に出ることが、当たり前になったようだ。

ケーキを包んだり、お金の計算をしたり、クリスマスケーキの予約を受け付けたり、
結構忙しい。


「こんにちはあ」

みどりさんだった。

「お父様、いらっしゃいますか?」

「父は、今、配達に出ているんです」

「いつ頃お帰りになるでしょうか」

< 180 / 211 >

この作品をシェア

pagetop