さくら町ゆめ通り商店街～小さなケーキ屋さん～

（だいたい、あの重蔵父さんに、新しいものを要求するのが間違っているような気もするけど……）

新しい流行を採り入れよう、なんて言うと、「流行なんて、追っかけるな」と反発するに違いないのだ。


（もっとも、パパも職人のはしくれだもの、何か超ド級にすばらしい新作ケーキを作る可能性だって、ないわけじゃない）

あまり期待できないが、父と自分への宿題だと思うことにした。


その日も、汗をかいて恥をかいて、ばたばたして終わった。

足や腰が重く感じられて、ふくらはぎに湿布薬を貼る。