怖話4〜こわばなフォー〜
その資料には、こんな内容が書かれていたと言います。



〈殺人ウイルス作成の目的と実施に至るまでの過程〉


・殺人ウイルスの目的は、我が国に潜伏する反国家テロリストを機械的、また、誰にも知られることなく、この世界から排除することにある。

・テロリスト対策を検討していた警察庁公安部からの要請を、政府が極秘に検討、了承及び決定し、我が社への製作依頼に至った。

・現在、プロジェクトは、最終段階にある。



〈ウイルスの発動条件と発動後のウイルスについて〉


・あるキーを、ある順番で押すこと、ある単語を羅列することなどで発動する。

・ウイルスの発動を解除することは出来ず、発動後、指定された時間が過ぎると、ウイルスは自動的にまた、パソコンの中に潜り、他の人間に気付かれることはない。



〈ウイルス感染中のパソコンの状態〉


・発動中、ウイルスが行う操作以外のことが出来なくなる。

・ウイルスが発動すると、パソコンの画面に、無地の真っ青な画面と真っ赤な画面、真っ黒な画面と、まっ黄色な画面が、1秒間に数千回順番に映し出される。

・この信号には、自分を自分で自殺に追い込むよう命令するマインドコントロールのプログラミングが組み込まれている。
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