花に想いを。
何なんだコイツは!

できることなら このまま店を出たい。

しかし他に店も知らないしな…

仕方ない。

早く買って帰ろう。

店員に改まって向き合い、

「…奈々に買って帰る花を探してる。いい物はあるか」

と訪ねる。

するとキラキラと目を輝かせる店員。

「素敵…っ!なんですか、記念日ですか!?それともお誕生日!?」

「違うっ!」

ロマンチック街道か!

え、と首を捻る店員に

「そーゆーんじゃなくって。本当、何でもないんだよ。」

と言うと、店員はガッカリしながらも

「えーと…じゃああのコーナーどうですか?

奈々さん、あの辺りの色好きですけど」

と差し示してくれた。

礼を言い、そちらに行くと結構な数の花。

この中から探すのか…

思いの外大変だな。
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