【短編】いつも側に
「だから…」
『ん?』
拓真の顔が再び近づいた。
「俺と、付き合ってください」
『喜んで』
優しく唇にキスをしてくれた。
また新しい約束をこの場所で刻んだ。
「よし、学校に戻るか!」
『うん』
拓真と手を繋いで学校へと戻って行った。
―…
でも…っ
学校についてから気づいた私。
『千夏に顔を会わせられない』
「…優美」
ツンと拓真の袖を掴んで廊下の真ん中で立ち止まった。
「大丈夫だって、千夏ってタフそうだし」
『ちょっ!!また失礼な事言う!!』
「本当の事だし~」
すると、拓真は優美の後ろに立つ人物を見て黙って笑った。
「そんなに千夏が好き?」
『当たり前だよ!!大事な、
大事な友達だもん…』
何でも笑って話せる大事な大事な友達。