【短編】いつも側に



「だから…」

『ん?』


拓真の顔が再び近づいた。













「俺と、付き合ってください」

『喜んで』



優しく唇にキスをしてくれた。


また新しい約束をこの場所で刻んだ。









「よし、学校に戻るか!」

『うん』


拓真と手を繋いで学校へと戻って行った。










―…



でも…っ



学校についてから気づいた私。



『千夏に顔を会わせられない』

「…優美」


ツンと拓真の袖を掴んで廊下の真ん中で立ち止まった。



「大丈夫だって、千夏ってタフそうだし」

『ちょっ!!また失礼な事言う!!』

「本当の事だし~」


すると、拓真は優美の後ろに立つ人物を見て黙って笑った。



「そんなに千夏が好き?」

『当たり前だよ!!大事な、



大事な友達だもん…』


何でも笑って話せる大事な大事な友達。


< 27 / 32 >

この作品をシェア

pagetop