【短編】いつも側に
泣き止むと千夏はいつも通りに戻っていた。
「あ。ちなみに、私壱吏と付き合ったから」
『「ハァッ?!!」』
サラリと言った千夏の言葉に私と拓真は目が飛び出た。
「ねぇ~♪壱吏!」
「まぁ、そんな感じ」
二人はラブラブっぷりを見せつけるかのようにお互いくっついた。
『よくわかんないけど…。おめでとう…』
「えへっ★ありがとう」
どんな状況でそうなったかは知らないけど、とにかく二人が幸せそうならいいっか!
「よ~し!!今日は初のWデートね!」
『決めるの早いし!!』
「まぁ、千夏だから仕方がないじゃん?」
「確かにね」
4人の笑い声がオレンジ色に染まった廊下に響き渡った。
いつもの4人。
「優美、さっきの答え教えるよ」
『何の?』
「何で河原にいるかわかったか」
拓真に手招きされて耳を貸すと、こう囁かれた。
゛いつも側にいるからわかった゛
『何それ~』
「優美の全ては何でも知ってるよ
例えば今履いてる下着とか~♪」
『~ッ!!変態ッ!!』
隣には愛しいキミ。
「優美~!拓真~!行くよ」
『待ってよ!!千夏っ!!』
そしてこれからもずっと…
「優美!愛してるぞ!」
『バカ!!人前で恥ずかしい事言うな!!』
いつもキミの側に。
【完】