理想の都世知歩さんは、
私も本当は、夏が終わる頃。
切り揃えられた前髪が嫌になって、思い出の欠片みたいにバラバラになることを望んだ。
きちんとしていなくていい。
自由に遊びまわっていい。
眩しくて、手を翳してしまったその下で、思いっ切り笑いたい。
小さな零れ声しか聞こえなかったけれど。
私を抱き締めて涙を零した都世地歩さんの、一番傍にいたいと思ってしまったんだ。
ごめんね。
まだ、大好きだよ。
ごめんね。