BULLET for MY VALENTINE
…いえ、今のは私の説明不足だったわ。ごめんなさい。


彼が死んじゃったのは、私を殺しきれなかったからなの。


彼のナイフはとても小さかった。彼が私を思い切り突いても私は雀の涙の快感を覚えるだけ。でも私のナイフは普通の大きさだったから……


ちょっとバランスが崩れちゃったの。余りにも致命的で…彼は死んじゃった。


でも私は普通よ。普通なの。そのナイフ差で死んじゃったなんて話、よくあるものよ。あなたが無知なだけ。


ジョン・レノン。

彼もナイフを持ってた。それをオノヨーコだけに向けていればよかったのよ。息子のジュードへでもよかったわ。

でも最後に彼がナイフを向けたのは…「地球上の全ての人達」

彼はナイフがとっても大きかった。でも60億人の切っ先を相手にするには荷が重すぎたの。だから「アイラウ゛ユー」の一言で死んじゃったのよ。

ほら、結構身近でしょう?

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