彼とバスケと私

ピッ



審判が吹いた笛の音により、第3クォーターが始まった。





試合が再開される時、コートの外から中へパスを入れるスローインから始まる。


そしてそのスローインをするのは、うちのチーム。




慧先輩から大和先輩にパスが入り、試合スタート。



ドリブルが始まって、どう攻めるかを周りを見て考えてるみたい。




「はい！」



と翔樹の声がしたと思えば、翔樹についていたディフェンスを振りきり、ゴールめがけて走り出していた。



それをみた大和先輩は、フワッと少し浮かせたパスを出す。



それを受け取った翔樹は……綺麗に、レイアップシュートを決めた。






「翔樹ナイッシュー！」

という声がベンチから飛び交い、監督からは「お…」と小さな小さな声が漏れた。