彼とバスケと私
無事に今日の練習が終わり、皆が帰って行った。
体育館に残っているのは、練習日記を書かなければいけなかった私と、それを待っていた翔樹だけ。
「ねぇ、翔樹」
練習日記を書き終わって、近くにいた翔樹に声を掛ける。
「んー?」
「足、見せて」
「え……」
「練習の時に思ったんだけど…………絶対足捻ってるでしょ」
痛そうに顔を歪めてた瞬間があったから、その後注意して見てみたら左足を少し庇ってた。
それに、私をまっている間に練習してないのだっておかしい。
いつもならシュートしたりしてるのに、ずっと私の隣にいる。
「美由には…バレちゃうかー」
そう言って足を出した翔樹。
その足はやっぱり腫れていた。