彼とバスケと私
暫く時間が経って、体を離すと翔樹が口を開いた。
「もしかしてさ、その病気って今もなのか…?」
「………実はね。
でも、命に別状はないようなのだし、体調崩しやすかったりはするけど中学の時より全然ましだよ」
大丈夫だよ、と言うように微笑みながら言う。
「症状でたなら遠慮なく言えよ。
無理だけはしないでくれ……」
また私を抱きしめてそう言う翔樹の声は、凄く不安そうで心配そうだった。
「うん……ありがとう」
そう言って、軽く翔樹を抱きしめ返した。