彼とバスケと私
しばらくしてカラオケを終了し、帰ろうかとなった。
実はある計画があって………。
そろそろしないと帰っちゃう…!
皆が帰る用意をして、和也先輩が「帰るぞー」と言う。
ちょ、え、やばい!
「待って下さい!」
私が焦り出した時、美咲先輩の声によって皆の動きが止められる。
その声を聞いて、よかった…と思わず胸を撫で下ろす。
「どうかした?美咲ちゃん」
不思議そうに聞く奈実先輩と、同じようによくわからないという表情の3年生の先輩達。
「まーまーいいですから!
とりあえず、ここに並んで下さい!」
ニッコニコの笑顔で3年生を誘導する大和先輩に、「おい、なんだなんだ?」と少し楽しそうに尋ねる澄斗先輩。
3年生が並ぶと、一人ひとりの前に2年生が1人ずつ立つ。
和也先輩の前に立つ隆斗先輩が、
「今まで、ありがとうございました!!」
と叫び、それに続いて1、2年生全員が叫ぶ。
それと同時に2年生は3年生に花束を差し出す。