彼とバスケと私
暴走する美咲先輩を止めるのはほぼ渚先輩。
それをいつも見ている私達からしたら、もう微笑ましいものなんだけど……。
「これからは私達が中心に部員のお世話をするの!いつまでも甘えてちゃだめでしょうが」
いつものバトルが始まるだろう、そう思った。
が……………。
「………そうだね、しっかりしなきゃね…」
み、み、み、認めた………!!!
普通は美咲先輩もここで反撃するはず。
なのに…すんなり認めるなんて………。
珍しすぎる!!
「美咲ちゃんが…1回で………」
奈実先輩も思わずぽかんとしている。
「だって、それはその通りだから…。
私達がしっかりしないといけないんです」
ウルウルの涙目で微笑んで言う美咲先輩。
それは、決心して前に進もうとしている強ささえも感じる。