彼とバスケと私
それでも、隆斗先輩もキャプテンとしての自覚も見て取れるし、すごく様になってる。
やっぱり適任だったな…。
さすが先輩達。
いつまでもぼーっとしていられる筈もなく、慌ただしく仕事をこなす。
とりあえずドリンクを早く作らないと!
大量のボトルをカゴに入れ、水道に持っていく。
ボトル全部に水を入れるとすごく重くなるのだけど………。
何回も往復してられないから、よろよろしながらも運ぶ。
もう……こんなによろよろだったらいつか転けそう…。
体育館に着き、端っこでボトル1本1本にドリンクの粉を入れていく。
3本ほど入れた所で、
「美由、あとは私がしとくから皆の分析しておいで」
と渚先輩に言われ、お言葉に甘えて分析の方へ移る。
これは絶対私の仕事で、というか私がこの部に入って出来た仕事。
練習日記よりも細かく個人に向けて書いているから結構評判なのだ。