彼とバスケと私
ボールを手に取り、倉庫を出てフリースローラインに立ち、リングを見つめる。
何ヵ月ぶりだろうか、シュートを打つのは。
ダムダムと軽くドリブルを突く。
あぁ、これすら懐かしい……。
リングへ向かって軽く走り出し、レイアップシュートを打つ。
パシュッ
無事入った事に安心する。
レイアップシュートは凄く簡単なシュート。
それを外したらさすがに嫌だと思ったから、入って良かった。
再びフリースローラインに立ち、今度はその場からシュートを放つ。
パシュッ
あぁ、良かった…これも入った。
少し私は調子に乗って、今度はスリーポイントラインに立った。
さすがにスリーは入らないかな……。
でも、バスケが下手だった私は、試合に出てシュートを打つ機会があるなら、絶対決められるようにとシュート練習を他の子の何倍もした。
そのおかげで、シュート成功率は凄く高かった。