彼とバスケと私
休憩にでも聞けばいいか。
そう思って、それからは授業に集中した。
授業が終わり、翔樹に理由を訪ねようと席を立った。
その瞬間に。
「笹野さん!」
「え、杉田くん?」
杉田くんの急な登場にざわざわする周り。
まぁ有名らしい杉田くんが来たらそうなるのかな?
というかまず、私もびっくりしている。
「どうかしたの?」
さっきの昼休にも来たのに、また来るなんてどうしたんだろう。
「笹野さんの連絡先知らないから、教えてもらおうと思ってさ」
「連絡先?LINEでいい?」
「うん!教えてくれんの?」
「別にいいよ」
よっしゃ!と喜んで携帯を出している杉田くん。
そんなに喜ぶことなのだろうか?
たかが私の連絡先を知れたというだけなのに…。