初恋は雪に包まれて
まさかこの俺が女の子のためにこんなに動くなんて嘘みたいだけど、可愛い小山ちゃんのためならそんなことも朝飯前だ。
「田嶋くん、結構詳しいよね。もしかして田嶋くんもファンなの?」
「え?あぁ、そう、そうだよ。あの俳優すげーいい演技するんだよね。」
「うん!そうなの!この間のドラマでもね――」
ごめんな小山ちゃん。俺その俳優なんて全く興味無いんだよな。俳優には興味が無いけど、小山ちゃんには興味津々。それじゃダメかな。
そんな思いとは裏腹に、小山ちゃんは俳優への想いを語る。
その姿もやっぱり可愛くて、鈴の転がるような声はずっと聞いていたいなんて思ってしまう。
……まぁ出来たらベッドの上で別の声も聞けたら最高なんだけど。