僕達は何度も恋をする
海斗と付き合い始めて数ヶ月後。


海斗の友達と、海斗と、私の三人でカラオケに来た。


海斗が用を達しに、席を外した時のことだった。


「ねぇーなんで海斗と付きあったの?」


海斗の友達は、この時を待ってましたとばかりに聞いてきた。


「んー、なんでかなぁ。エッチしたかったから」

冗談半分にそんな事を言うと、海斗の友達はケラケラと笑った。



「じゃ、俺ともしよーよ。海斗には内緒で。」

「えー興味ない」

「冗談だよー、そんなマジになんないでって!」

海斗の友達は笑って言ってたけど、多分私は、この人に本気で擦り寄られたら平気で股を開くだろう。


顔も悪くないし、スタイルが飛び抜けて良い。


そう、ただ友達に自慢できる様な、街中で歩いて
゛お似合いだね゛って言われるような彼氏が欲しかったのだ。



歩くブランド。



皆だって、持ってるでしょ?


ルイヴィトンやシャネル。

高級ブランドを、お金で買って身に纏ってるじゃない。


男も一緒。


飾りなのよ。


目で見て分かる高級品が欲しかったのだ。


そんな16歳。


自己中な私は、海斗との別れを選んだ。


< 8 / 18 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop