月光-ゲッコウ-
5.新月
朝起きると、加雁さんからのメールが来ていた。
〔今日の食事だけど、19時に六本木でいいかな??〕
あっ、そうだ。
今日は加雁さんとの食事の約束をしていたんだっけ…
忘れてた。
〔大丈夫ですよ。〕
いつも通りそっけなく返して、仕事に行く準備をする。
夜が憂鬱だなぁ…
そう思ってる日というのは、あっという間に時間が過ぎてくモノで
気がつくと、もう夕方の5時を過ぎていた。
今日も社長は第二秘書との行動で、あたしは定時に仕事を終える。
そう、こういう日に限って仕事は早く終わる。
毎朝社長を迎えに行くという習慣の為、いつもスーツ出勤。
会社のロッカーには常に2・3着は私服がおいてある。
このままスーツで行くべきか、私服に着替えるか悩む。
スーツでいった方が、堅い感じになるからいいかな?
下手に私服で行って、あたしもノリ気みたいに思われたくないし…
悩んだすえ、スーツのまま行く事にした。
少し時間あるし、買い物でもしてよう。