月光-ゲッコウ-
あと半年で、あたしは社長の前からも…
加雁さんの前からも消えよう。
それが1番いいんだ。
あたしには孤独がお似合いだ。
月をみて悲しいと思う、気持ちがお似合い。
あたしは月の光などない、暗闇の住人なのだ。
一生照らされる事ないあたしの世界に、少しもの光はいらない。
助けを求めたくなって、惑わされて、
また悲しい思いをしてしまう。
社長…あたしはあなたの子供も生めないし
一生あなたのモノでいる事はできない。
けれどあと半年…
それまではあなたの愛人でいます。
あなたはあたしにとって、1人で生きてく上で必要なんです。
だからどうか、あたしを愛人以上になんて思わないでください。