x34g
綾子の携帯は、真っ黒になった。


電源が落ちたわけでも、画面が黒になったわけでもない


画面の液晶がつぶれたように黒い液体が広がっていった。



真っ黒になった画面の中から、更に赤い液体が広がり、それがだんだんに文字を作っていった。





『 x34g 』





そして浮かび上がった赤字は、黒色の中に溶け、また赤い液体が文字を形成した




『 遂行開始 』



その文字がでた直後、綾子の携帯から電撃のようなものが走った。



「いたっ!!」



二人は携帯を投げて飛び退いた。
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