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「じゃこうしよう」

種の動揺を理解したのか、携帯は続けてこういった。


「明日の朝……8時くらいかな?老人を乗せた観光バスが事故にあうよ」
「それからまたバカなやつが、携帯を開けて死ぬよ、年に2、3人はでるね」


携帯は淡々と死亡予告を告げた。





漫画の読みすぎでこんな夢をみてるんだ…


夢だったら携帯が跳ねようが喋ろうが光ろうが、不思議でもなんでもない。


これは夢だ。


そうおもうと、種は少し冷静になった。



「わかった、じゃ明日、ニュースをみてあんたの言うとおりだったら何もかも信じるわ。

あんたが携帯だってことも、携帯がみんな繋がってて、あんたにはなんでもわかるってことも、綾子のことも」


すると携帯は意気揚々と
「それでこそ種だよ…理屈なんか後でいい」

「そんなことより、君には悲しい思いをしてほしくないからね」

いやに親身な携帯だ。


「携帯に心配されちゃ、世話ないわねー」

と種は冗談まじりにいった。

「僕はいつもそばにいるから。おやすみ種。また明日話そうね」


そういうと音声はとぎれ、かわりに聞き覚えのない着メロが流れた。

そして種はばったりと倒れ込み眠った。
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