x34g
「突然ですが、臨時ニュースをお伝えします。」

画面はさっきまでの明るい雰囲気から、緊迫した報道センターに切り替わった。


「先ほど、午前8時ごろに、東京都観光ツアーにでたバスが、都庁前で道路からはずれ、歩道へと飛び出した事故が発生したもようです


現場の山崎さん、お願いします」



画面はまた切り替わった。


切り替わった映像は都庁を背景に激しい事故を物語る、バスの残骸だった。


「おー……、これはすごいなぁ、助かったのかね?」


父親はさも他人事のようにそう呟いた。



種の顔は真っ青になった。



夢では………なかったんだ。
< 31 / 38 >

この作品をシェア

pagetop