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「去年の完成セレモニーすごかったもんなぁ」

カンタが口を挟んだ。

「テレビでみたけどさ、未来都市みたいだったもんなあ」


「地下なのに地上となんら変わらない生活ができますもんねぇ」


イジリが語りだした。


「あれには多分、酸素を取り入れる設備が一番対策が大変だったと思うんですよね、それにはまず……」


「でもさすが現代技術だよね、あんなのをすぐ作っちゃうなんて。」


種はイジリの小難しい話が長くなるのを阻止しようと口を挟んだ。


「すぐでも、ないだろ。100年以上かかったじゃん。」

カルイがそう返した。


種は少しムッとしながら

「そうだけどさ、日本だってたくさんの歴史があって、それで今があるんじゃない。そう思ったら100年で同じ規模の同じクオリティを作っちゃうなんてすごいなって思ったわけ。」


その種の発言を聞いた綾子の手が止まった。

「うちらの子供か孫くらいには徐々に移住してくんだよなー」

カンタ達は地下都市の移住話に花を咲かせていた。




「………そうか、そうだったんだわ……」

綾子は呟いた。


「え?なんかいった?綾子」

雑音の中かすかに聞こえた綾子の声に種は反応した
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