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それから数十分たった頃だろうか

少し落ち着いた綾子が口を開いた


「…ねえ、種。おばあちゃんなんで亡くなってしまったんだろう」

種は困ってしまった。

なんて答えてあげたらいいんだろうか。

その表情を読み取ったのか、すぐに綾子はこういった。


「違うの、死を受け入れられないとかじゃなくて……なんていうんだろう」

「ちょっと前まで、あんなに元気だったもんね」

「そう、それなの!」

綾子は続けて話した

「おばあちゃん、懐かしい友達と慰安旅行にいくんだっていって…いままでそんなこと一度だってなかったし」


「そんなに元気だったのに、旅行中に急に老衰からくる心不全とかいわれても納得できなくて…」

綾子をさらに眉をひそめてこう続けた



「それにとても不思議なことがあったの」
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