【短編・番外編】恋の罠〜恋を見つけた時〜
2..panic2
「やべぇよ…」
翌日の学校で頭を抱えていると、充がオレの頭を勢いよく叩いてきた。
タオルだったから痛くないけど。
「何がやばいんだっこのタコ!
あの小川がおまえに本気なら答えは1つだろっ
OKして付き合え!
悩んでる振りが無性に頭にくんだよ」
充が悔しそうにタオルを握り締めている横で、オレは大きくため息をつく。
「オレ、本気で悩んでるんだって~。
だって、どうやって断ればいいんだよ…」
「おまっ…
何が、断るだ!付き合え!
それで小川の友達をオレに紹介しろ」
「…また振られたのか」
「…まぁな。
いんだよ、オレは。短気乱発型なんだから」
負け惜しみにしか聞こえない言葉を放った充は、別に落ち込んでる様子もない。
こうゆう奴なんだよな、充って。
誰に固執する訳でもなく、次から次へ。
顔も性格も普通だけど、何故か付き合った女の数は底知れない。
…何か技術があんのかな。
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