【短編・番外編】恋の罠〜恋を見つけた時〜


「あ~…今日はいいや、パス」


「あ、そう?

じゃまた誘うね~」


「悪ぃね」


愛想笑いを返すと、女子が笑顔を返してから離れていく。

こうゆう付き合いなら誰とでもできる。

友達としてなら、誰とでも仲良くする自信がある。


だけど…

彼女としてってのは…オレには出来ない。

充みたいに、すぐに他の子になんか移れない。

軽そうに見られるけど、結構ダメなんだ、オレ。


よくへこむし、それもなかなか這い上がれない。

1つの事に執着する訳じゃないけど、ひきずって…

時間が癒してくれるのをじっとして待つ。みたいな。


意外とナイーブな部分があったりするんだよな…

情けねぇけど。



だから、小川とは…無理なんだ。

…そんな事分かってたんだから、最初に断ればよかったんだ。

そうしたら小川を2度も傷つけずに済んだのに…


流されたりするからこうなるんだ。

いくら強く言われても、オレの気持ちは変わらないんだから。


あの時、断らなくちゃダメだったんだ。


.
< 14 / 46 >

この作品をシェア

pagetop