【短編・番外編】恋の罠〜恋を見つけた時〜
「あ~…今日はいいや、パス」
「あ、そう?
じゃまた誘うね~」
「悪ぃね」
愛想笑いを返すと、女子が笑顔を返してから離れていく。
こうゆう付き合いなら誰とでもできる。
友達としてなら、誰とでも仲良くする自信がある。
だけど…
彼女としてってのは…オレには出来ない。
充みたいに、すぐに他の子になんか移れない。
軽そうに見られるけど、結構ダメなんだ、オレ。
よくへこむし、それもなかなか這い上がれない。
1つの事に執着する訳じゃないけど、ひきずって…
時間が癒してくれるのをじっとして待つ。みたいな。
意外とナイーブな部分があったりするんだよな…
情けねぇけど。
だから、小川とは…無理なんだ。
…そんな事分かってたんだから、最初に断ればよかったんだ。
そうしたら小川を2度も傷つけずに済んだのに…
流されたりするからこうなるんだ。
いくら強く言われても、オレの気持ちは変わらないんだから。
あの時、断らなくちゃダメだったんだ。
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