キミのための声
「はあっ…」
その場にへたり込んで、
ガクッと頭を下げる。
…やっぱ迷惑なんだ。
お弁当、美味しくないのかな?
毎日味見はちゃんとしてるけど…
あたしの味覚がおかしいとか?
それとも葵くんの舌に
合わないのかな。
「……………」
もしくは
あたしに会いたくない、
とか?
「……やだっ!
そんなことないっ!」
自分の想像に自分で反対して、
言い聞かせるように
大きな声を出したけど
なんか更に孤独になった。
「…葵くん……」
葵くん
葵くん
あなたはあたしのこと
ちゃんと好きですか…?
あたしは100%中100%
あなたが好きだけど
あなたは何%好きでいて
くれてますか?
「はあぁー……」
トボトボと歩いて
その場を後にし、教室へ戻る。